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2023.12.27

出版翻訳とは?翻訳者に求められるスキルや翻訳会社の選び方を紹介

出版翻訳とは、書籍や雑誌などの出版物を別の言語へ翻訳することです。小説やビジネス書、専門書など対象は幅広く、原文の意味を正確に伝えるだけでなく、文体やニュアンス、読みやすさまで考慮した翻訳が求められます。

本記事では、出版翻訳の特徴や他の翻訳との違い、翻訳者に必要なスキル、翻訳会社の選び方についてわかりやすく解説します。

出版翻訳とは

出版翻訳とは、書籍や雑誌など、出版を目的とした文章を別の言語へ翻訳することです。海外で出版された作品を日本語に翻訳するケースだけでなく、日本語で書かれた書籍を英語や中国語などに翻訳し、海外向けに出版するケースも含まれます。
出版翻訳では、原文の意味を正確に訳すだけでなく、著者の意図や文章の雰囲気、文体、文化的な背景までくみ取り、読者にとって自然で読みやすい文章に仕上げることが重要です。そのため、高い語学力に加えて、文章表現力や対象分野への理解も求められます。

出版翻訳の対象となる出版物

出版翻訳の対象は、小説などのフィクション作品から、ビジネス書や専門書などのノンフィクションまで幅広くあります。出版物の種類によって、翻訳時に重視すべきポイントも異なります。

フィクション

フィクションとは、文芸やSF、ミステリーといった、いわゆる「小説」を指し、出版翻訳の中でも特に人気の高いジャンルです。海外小説のほか、絵本や中高生を対象としたヤングアダルト小説も含まれます。
フィクションの翻訳では、単に原文を正確に日本語へ置き換えるだけでは不十分です。登場人物の性格や口調、作品の世界観、文章のリズムなどを踏まえ、原作の魅力や雰囲気を損なわない表現にすることが求められます。
また、海外特有の文化や習慣、比喩表現などについては、日本の読者にも意味が伝わるよう、文脈に合わせて自然な表現へ調整する必要があります。

ノンフィクション

ノンフィクションとは、実用書や自己啓発書、サイエンス、ビジネス書、観光ガイドなどを指し、対象となるジャンルが幅広いのが特徴です。ファッションやエンターテインメント、ニュース、経済なども含まれます。
ノンフィクションの翻訳では、読みやすさに加えて、専門用語や固有名詞、データなどを正確に伝える力が重視されます。
代表例としては、スペンサー・ジョンソンの「チーズはどこへ消えた?」やトマ・ピケティ「21世紀の資本」、ウォルター・アイザックソンの「スティーブ・ジョブズ」等も有名です。

出版翻訳と書籍翻訳の違い

「出版翻訳」と「書籍翻訳」は、明確に区別されず、ほぼ同じ意味で使われることもあります。
ただし、一般的には書籍翻訳が「本・書籍の翻訳」を指すのに対し、出版翻訳は書籍を中心に、雑誌やその他の出版物まで含めた、より広い意味で使われる言葉と考えるとわかりやすいでしょう。
つまり、書籍翻訳は出版翻訳の一分野と捉えることができます。
いずれの場合も、出版物として多くの読者に読まれることを前提としているため、原文への忠実さだけでなく、読みやすさや文章としての完成度が重視されます。

出版翻訳と実務翻訳・映像翻訳の違い

翻訳には出版翻訳以外にも、実務翻訳や映像翻訳などがあります。それぞれ翻訳する対象や重視されるポイントが異なります。

翻訳の種類 主な対象 主な特徴
出版翻訳 小説、ビジネス書、実用書、専門書など 原文の内容に加えて、文体やニュアンス、読みやすさを重視する
実務翻訳 契約書、マニュアル、技術資料、企業文書など 情報を正確かつ明確に伝えることを重視する
映像翻訳 映画、ドラマ、動画、番組など 字幕の文字数や表示時間、吹き替え時のセリフの長さなどを考慮する

出版翻訳の大きな特徴は、不特定多数の読者が一つの読み物として自然に読める文章に仕上げる必要があることです。
特に小説やエッセイなどでは、同じ意味を伝える場合でも訳し方によって作品の印象が大きく変わります。そのため出版翻訳では、語学力だけではなく、著者の意図をくみ取り、作品や読者に合わせて適切な日本語表現を選ぶ力が重要になります。

出版翻訳を依頼する流れ

出版翻訳を依頼する際は、原稿の内容や用途を確認したうえで見積もりを取り、翻訳・校正を経て納品されるのが一般的です。ここでは、基本的な流れを紹介します。

原稿・用途を確認する

まずは翻訳する原稿の内容や文字数、対象言語、出版物の種類、想定読者などを整理します。
小説やビジネス書、専門書など、出版物のジャンルによって必要な専門性や表現方法が異なるため、依頼時にできるだけ具体的な情報を伝えることが重要です。

見積もり・翻訳者を決定する

原稿や希望納期などをもとに、翻訳会社から見積もりを取得します。
料金だけでなく、出版翻訳の実績や対象ジャンルへの専門性、校正・チェック体制なども確認し、依頼先や担当する翻訳者を決定します。

翻訳・校正・チェックを行う

翻訳者が原稿を翻訳した後、誤訳や表記ゆれ、不自然な表現がないか校正・チェックを行います。
出版物では読みやすさや文章の完成度も重要となるため、必要に応じてネイティブチェックや専門分野の確認を行う場合もあります。

最終確認・納品

翻訳・校正が完了したら、依頼者側でも内容を確認します。
修正が必要な場合は調整を行い、最終確認後に指定されたファイル形式などで納品されます。

出版翻訳にかかる費用・納期

出版翻訳の費用や納期は一律ではなく、原稿量や言語、専門性、翻訳内容などによって異なります。そのため、依頼前に原稿や希望条件を提示して見積もりを取ることが大切です。

出版翻訳の費用を左右する要素

出版翻訳の費用は、主に以下のような要素によって変わります。

  • 原稿の文字数・ページ数
  • 翻訳する言語
  • 小説・専門書など出版物のジャンル
  • 内容の専門性や難易度
  • 校正・ネイティブチェックの有無
  • 希望する納期

特に専門性の高い出版物では、その分野に詳しい翻訳者が必要となるため、一般的な内容より費用が高くなる場合があります。

出版翻訳の納期を左右する要素

納期についても、原稿量だけでなく内容の難易度や校正工程などによって変わります。
ページ数の多い書籍や専門用語が多い出版物では、翻訳だけでなくリサーチや校正にも時間が必要です。また、短納期で依頼する場合は対応できる翻訳者が限られることもあります。
出版スケジュールが決まっている場合は、できるだけ早い段階で翻訳会社へ相談し、納期や作業工程を確認しておくと安心です。

出版翻訳において、翻訳者に求められるスキルは?

出版翻訳は、高い語学力はもちろん、書かれている内容やニュアンスを正しく理解する、訳した文章をわかりやすく伝える等複数のスキルが求められます。
ここでは、その必要なスキルについて、詳しくご紹介いたします。

語学力

翻訳を行う上では、ベースとなる英語力や日本語力は必要不可欠な要素です。
英語から日本語への翻訳を行う際は、原文である英文をできるだけ正確に理解できるだけの英語力や文法力、さらには理解した内容を文章の用途に応じてわかりやすい日本語で表現する力が必要となります。
翻訳された文章は、あくまで「商品」として相手方に納品されるもののため、稚拙な表現は基本的に許されません。
日本語から英語への翻訳を行う上では、英語力がさらに重要になります。原文の日本語を正確に英語で表現するための英語力や文法力が欠かせません。
また、出版翻訳は正確さや分かりやすさだけではなく、洗練された表現力が求められ、卓越した文章表現力も必要となります。

 

翻訳技術

翻訳技術で重視されるのは「作者のスタイル」や「表現方法」です。翻訳者はその分野に関する深い知識を持ち、専門用語を正確に理解し翻訳しなくてはなりません。
また、原文の文体やトーンを正確に捉えて再現することが求められる他にも、文学的な感覚を持ち、作者の意図や感情を的確に伝えることが求められます。
さらに、翻訳だけに留まることなく、原文を編集し、読みやすく理解しやすい形に整えられる能力も必要です。
これらの能力をバランス良く組み合わせて持つことが、高品質な出版翻訳を実現するために重要な要素となります。

 

リサーチ力

「翻訳の品質はリサーチに左右される」といわれているほど、翻訳とリサーチは切り離せない重要なスキルです。どんなにベテランの翻訳者でも、何も調べずに100%正確かつ完全な原文の内容を翻訳できる、ということはまずありません。そのため、様々な情報を参照しながら、翻訳作業を行うのが一般的です。
インターネットで使われるGoogle検索はもちろん、専門辞書や業界団体のWebサイトも、重要な情報源となります。自分の翻訳した表現が実際に使われているのか確認したり、足りない専門知識を補うのにも必須のスキルといえます。

 

責任感・プロ意識

プロの翻訳者として仕事をする以上「自分が翻訳した文章に責任を持つ」という姿勢は非常に大切です。
翻訳会社では、翻訳者から訳文が届いた後も、ネイティブチェックや校正・校閲といった様々な工程があり、その工程を経た上で完成した訳文がクライアントに納品されます。
訳文が未完成である、あるいは品質が悪いものだと、想定以上に校閲作業に時間がかかってしまい、クライアントの納期に間に合わないといった事態になってしまう可能性も否定できません。
翻訳者には、様々な知識や技術の他にも、この「責任感」と「プロ意識」が強く求められます。

 

文章表現力・文体を再現する力

出版翻訳では、原文の意味を正確に伝えるだけでなく、著者の文体や作品の雰囲気を別の言語でも自然に再現する力が求められます。

特に小説やエッセイでは、語彙の選び方や文章のリズム、登場人物の口調などによって作品の印象が大きく変わります。そのため、原文の意図をくみ取りながら、読者にとって読みやすく違和感のない文章に仕上げる表現力が重要です。

出版翻訳を依頼したい!翻訳会社の選び方は?

 

POINT

出版翻訳を依頼するために翻訳会社を選ぶ際には、どのような視点で情報を集め、適切な翻訳会社であると判断すべきなのでしょうか。ポイントを以下にまとめました。

 

まずは実績と評判をチェックする

翻訳会社を選ぶ際には、実績と評判のチェックを事前に確認しておきましょう。
翻訳会社のWebサイトに目を通し、過去の翻訳実績や取引先を確認する等、様々な角度から情報収集を行っておくと後々役立ちます。
また、過去に依頼した企業や個人の評価、経験談等が掲載されているレビューサイトも参考になります。

 

出版翻訳に対応しているか

出版翻訳は専門的な翻訳のため、そもそも対応していない翻訳会社もあります。こちらも事前に出版翻訳に対応しているかどうか確認しておく必要があります。
また、対応していた場合でも、どの程度の経験を持つ翻訳者が担当するのか、経歴等も確認できると安心です。
他にも、ある特定の言語に強い翻訳会社も存在するため、そのような情報もWebサイト等から入手して判断しましょう。

 

依頼するジャンルの翻訳実績があるか

出版翻訳は、小説・ビジネス書・実用書・専門書など、ジャンルによって求められる知識や表現力が異なります。そのため、翻訳会社を選ぶ際は、依頼したい出版物と同じ、または近いジャンルの翻訳実績があるかを確認しましょう。

実績が豊富な会社であれば、その分野に適した翻訳者を選定しやすく、専門用語や文体にも対応しやすくなります。

校正・校閲など品質管理体制が整っているか

出版物として公開する文章では、翻訳の正確さだけでなく、誤字脱字や表記ゆれ、不自然な表現がないかを確認する品質管理も重要です。

翻訳者による作業だけで完結せず、校正・校閲や第三者チェック、必要に応じたネイティブチェックなどの体制が整っているかを確認しましょう。チェック体制が明確な翻訳会社ほど、安定した品質を期待しやすくなります。

担当者の対応は良いか

翻訳は翻訳スタッフと依頼主が直接やり取りするものではなく、翻訳者との間に翻訳会社の担当者(コーディネーター)が入りやり取りを行います。
間に担当者が入ることで、外国語が苦手な方でも翻訳の依頼を手軽にできますが、裏を返せば担当者の善し悪しで翻訳を円滑に進められるかどうか決まるといっても過言ではありません。
「こちらの質問・疑問にしっかり対応してくれる」「連絡が取りやすい」「依頼主の要望を的確に理解してくれる」等の条件を満たした担当者がお勧めです。

アフターフォローは万全か

納品してもらっても「原文と翻訳内容が違う」等のトラブルが生じてしまうリスクはどうしてもあります。その際に必要なのがアフターフォローであり、アフターフォローがしっかりしていれば、翻訳が違っている部分を修正してもらえる等のサービスが受けられます。
納品後のアフターフォローを行っているか、行っているのであれば、納品後いつまでなのかを依頼前に確認しておきましょう。

出版翻訳を行う際は著作権・翻訳権に注意

出版翻訳では、翻訳そのものだけでなく、著作権や翻訳権などの権利関係にも注意が必要です。著作権法では、著作者が自身の著作物を翻訳する権利を持つことが定められています。

そのため、第三者の作品を翻訳して出版する場合は、翻訳を始める前に必要な権利や許諾について確認しておきましょう。

翻訳会社への依頼と翻訳権の取得は異なる

翻訳会社に原稿の翻訳を依頼することと、その作品を翻訳・出版するための権利を取得することは別です。

翻訳会社へ依頼できたからといって、必ずしもその翻訳物を自由に出版できるわけではありません。第三者が著作権を持つ作品の場合は、著作権者や権利管理者との契約・許諾が必要になる場合があります。

海外作品を翻訳出版するときは権利関係を確認する

海外で出版された小説やビジネス書などを日本語に翻訳して出版する場合も、事前に翻訳権の有無や権利者を確認することが重要です。

日本書籍出版協会の「翻訳出版の手引」でも、翻訳出版にあたって「翻訳権の有無を調べる」「翻訳権使用契約を確認する」といった手続きが示されています。権利関係が不明な場合は、出版社や著作権に詳しい専門家などへ確認したうえで進めるとよいでしょう。

出版翻訳に自信があります!ご不安な点もぜひ翻訳会社FUKUDAIにご相談下さい

弊社FUKUDAIの出版翻訳サービスは、フィクション・ノンフィクション問わず各分野に精通した専門性の高い翻訳経験者によって翻訳が行われます。さらに、翻訳後の訳文は厳重なスペルチェックや校正・校閲によって高品質に仕上げることが可能なため、多くのお客様から高評価をいただいております。
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