
翻訳コラム
2021.11.24
金融翻訳とは?行う際のポイントや金融翻訳に適した会社の特徴を解説

銀行や証券会社等で主に使われる金融翻訳は、企業における運用報告書や決算報告書等にも適用されます。専門的な知識を求められながら、幅広い分野が該当する非常に難しい分野の翻訳です。
難しいながらも企業にとって欠かせない金融翻訳には、どのようなことが求められるのでしょうか。今回はそのポイントや、金融翻訳の依頼に適した翻訳会社の選び方について詳しくご紹介いたします。
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金融翻訳とは?
金融翻訳とは、金融業界に関わる文書を対象とした専門性の高い翻訳業務のことを指します。主に銀行、証券会社、保険会社で使用される書類のほか、以下のような幅広い資料が翻訳の対象となります。
主な翻訳対象
- 銀行・証券・保険会社で使用される各種書類
- 金融商品に関する説明書
- 契約書(投資契約、保険契約など)
- アナリストレポート(企業の経営状況や収益性を分析した資料)
- 市場調査書・市場動向レポート
- 運用報告書(投資信託や年金などの運用状況をまとめたもの)
- 決算報告書(財務諸表やキャッシュフロー計算書など)
- プレスリリース(金融関連のニュースや企業発表)
これらのように、金融翻訳はビジネスに関わる多岐にわたる文書をカバーしており、その内容には専門用語や業界知識が多数含まれます。そのため、正確性と理解力が求められる高度な翻訳分野であり、実際に金融翻訳を専門とする翻訳会社が複数存在していることからも、その専門性の高さがうかがえます。
金融翻訳を行う際のポイントは?
金融翻訳はビジネスにおいて欠かせない分野ですが、扱いが難しい側面も持っています。分野の裾野が広いため、しっかりとポイントをつかんでおかないとトラブルやミスにつながりかねません。
ここでは、金融翻訳を行う際のポイントについて、詳しくご紹介いたします。
1.翻訳地域に合わせた表記と経済情勢の考慮が必要
金融翻訳では、用語の正確な翻訳だけではなく、書式やフォント等についても翻訳地域に合わせる必要があります。住所、日付、電話番号の他にも、数字の区切り位置や小数点の書き方にも違いがあるため、細部に渡っての配慮が求められます。
また、金融関連の書類で使われる為替レートの記載は、それぞれの国の経済情勢によって大きく変動します。そのため、翻訳する際には常に最新の経済情勢と為替レートを把握しておかないと、大きなトラブルにつながる可能性があります。
金融翻訳は、事前にどれだけ情報を集め、精査し、最新のものにアップデートできるかが重要なポイントです。
2.金融翻訳に必要な表現方法を知っておく
金融翻訳には「独特の表現」が多く使われます。金融業界についての知識がない状態で翻訳すると、最適な表現を選べず、正確な翻訳として成立しません。使われている文章の場面と内容を加味しながら、その時々に応じてふさわしい表現の翻訳を行う必要があります。
簡単な例を出すと、同じ金融業界でも、一般的に使用される書類と、企業が株主や投資家向けに行う広報であるIRとでは同じ単語でも表現方法が異なることがあります。
場合によっては個々の会社でも異なるため、多くの単語と表現が必要となります。「豊富な表現方法」と「専門知識」の両方が必要不可欠な分野が、金融翻訳なのです。
3.翻訳地域の法規制・会計基準を知っておく
金融業界では、異なる法規制や会計基準に従いながら翻訳を行うことが大前提となります。
例えば、日本企業がアメリカで事業を展開したい場合「米国証券取引委員会」等の公的機関に書類を提出する必要があり、その際には必ず文書を翻訳しなければなりません。
翻訳する内容はもちろんですが、法規制や会計基準、事業の内容をあらかじめしっかり理解しておくことが、企業のスムーズな認可につながります。
このように、翻訳する際には、国の法規制や会計基準を熟知した上で翻訳書類を作成するのはもちろん、事業内容についても十分理解しておくことが求められます。
金融翻訳を行うときに求められるポイント
金融翻訳をする際に、必要な能力としては以下が挙げられます。
金融に関する知識
金融に関する基礎知識がなければ、いかに語学力があっても正確な翻訳は困難です。日頃から経済ニュースや金融関連のメディア、コラムなどを読み、専門用語や時事情報を継続的に吸収しておくことが求められます。
金融に関する情報への感度
金融分野では情報の鮮度が重要なため、リアルタイムで動く市場や業界の動向を常に把握しておく情報収集力も重要です。案件ごとに依頼主の業務内容や背景を調査し、文脈を理解したうえで翻訳に取り組む姿勢が求められます。
語学力と文章力
語学力と文章力も不可欠です。専門的な内容を正確かつ読みやすく訳すためには、翻訳訓練や実務経験を通じて、読み手に伝わる表現力を磨く必要があります。
自力で金融翻訳をするための勉強法
金融翻訳を独学で行うためには、金融知識と翻訳スキルの両面からアプローチする必要があります。以下のような学習法を取り入れることで、基礎力を効率よく高められます。
まずは、金融関連の文献やニュースを継続的に読むことが基本です。専門書に加えて、海外の金融ニュースサイトやレポートを日常的にチェックすることで、業界特有の用語や表現に慣れることができます。こうした学習を通じて、略語やトレンドへの理解も自然と深まります。
次に、経済や金融の基礎理論を学ぶことも重要です。大学の講義やオンライン講座を活用して、マクロ経済や国際金融といった基礎分野に触れると、文脈理解の精度が上がります。
そして、忘れてはならないのが翻訳技術の習得です。翻訳の基本スキルに加えて、CATツールの操作や翻訳支援ソフトの使い方も習得しておくと、実務対応力が高まります。知識と技術の両輪で学ぶことが、自力で金融翻訳を進めるための近道です。
金融翻訳に適した翻訳会社はどんな会社?ポイントを解説

ここまで、金融翻訳の詳細についてご紹介してきました。実際に自身で金融翻訳を行なおうとしている方も多いかと思いますが、上記のように金融翻訳には専門的な知識や翻訳技術が伴います。そのため、金融翻訳を翻訳会社に依頼するのも一つの手です。
そこで、実際に翻訳会社に依頼する場合、 どのような会社が適しているのでしょうか。 選ぶ際のポイントについてまとめてみました。
金融翻訳独自の表現方法に対し、柔軟性を持って対応できるか
金融翻訳では、金融業界で使われている専門用語や独自の表現方法に対し、翻訳会社が柔軟に対応できるかどうかが最初のポイントとなります。
上記でもご説明しましたが、金融翻訳の表現は国や企業によって異なることが多くあるため、翻訳会社そのものに柔軟性が求められます。
金融分野への深い知識だけではなく、依頼主ごとで異なる表現方法に細かく対応できるかどうかをしっかり確認しましょう。
品質を維持するチェック体制があるか
金融翻訳は、専門用語や知識、独自の表現方法を理解しながら、相手に伝わる高品質な文章が必要不可欠です。品質を高めるためには、翻訳者の知識やスキルだけではなく、ネイティブチェックや校正といった「高品質を維持する体制」が翻訳会社側で整っているかが重要となります。
最低でもネイティブチェックは必要とし、ダブルチェックや校正サービスがあれば理想的といえるでしょう。
翻訳会社FUKUDAIでは高品質な翻訳を維持するために、ネイティブチェックがあらかじめ基本料金内に含まれております。
機密保持・守秘義務体勢は徹底しているか
金融情報は財務会計に関する情報等、企業にとってはまさに「生命線」といっていいほどのものです。トラブル予防、回避のためにも、徹底した機密保持が求められます。
これは情報を取り扱う翻訳会社も同様ですので、高レベルの守秘義務体制があるかどうかを必ずチェックしておきましょう。
翻訳会社FUKUDAIでは、事務所や機密文書のセキュリティ管理、社内スタッフの機密保持を徹底して行っております。
高品質かつ迅速な金融翻訳を提供します!ぜひ翻訳会社FUKUDAIにご依頼下さい

翻訳会社FUKUDAIの金融翻訳サービスは、中国語、英語、韓国語においてベテランの実務経験を持つ数多くの翻訳者が在籍しており、正確で高品質、かつ迅速な金融翻訳をご提供しております。もちろん、品質面以外の部分である予算や納期、用語管理に関するご相談も承っており、お客様のご要望に対して最適なご提案をさせていただきます。
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監修者
翻訳会社FUKUDAI 代表取締役
鈴木 宏基