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2022.10.11

四字熟語を英語でどう説明する?プロ翻訳者が例文付きで解説

四字熟語を英語で正しく伝えるには「直訳」ではなく、意味や背景を踏まえた“意訳+英語での説明”が最も肝心です。

そこで本記事では、代表的な四字熟語の英語訳・ニュアンスの伝え方・実際の例文・英語での説明方法を、プロ翻訳者の視点で整理して解説します。

また、「四字熟語」と「ことわざ」の違いといった豆知識についても解説していますので、ぜひご一読下さい。

四字熟語を英語でどう説明する?

「四字熟語」そのものを説明したい場合、もっとも一般的で自然な英語表現は以下です。

・a Japanese four-character idiom

「4つの漢字で構成された日本の慣用句」というニュアンスを簡潔に表すことができます。

最もわかりやすい説明例

以下のような説明を加えると、英語話者にも理解されやすくなります。

“Yojijukugo is a Japanese idiom consisting of four Chinese characters called Kanji.”
(四字熟語は、漢字と呼ばれる4つの文字で構成される日本の慣用句です。)

「4つの漢字で成り立つ」「日本語の慣用的表現である」 というポイントを明示するのが重要です。

説明にすぐ使えるテンプレート

四字熟語を個別に説明したい時は、以下の英語構文が便利です。

◎ 意味を端的に伝える場合
・〇〇 (四字熟語) is a Japanese four-character idiom that means … .”
◎ 直訳と実際の使われ方を説明する場合
・〇〇 literally means ‘…’, but it is commonly used figuratively to describe … .”
(例)
“臥薪嘗胆 literally means ‘to lie on firewood and taste gall’, but it is used figuratively to describe enduring hardship to achieve a goal.”

このように 直訳(literal meaning)+意訳(figurative meaning)+使用場面 をセットで説明すると、英語話者にも意図が明確に伝わります。

「四字熟語」と「ことわざ」の違いとは?英語で説明するときの注意点

四字熟語と混同されがちな表現に、日本語の「ことわざ」があります。
どちらも日常的に使われるため日本人にとっては馴染み深いものですが、英語話者に説明する際には区別して理解しておく必要があります。

四字熟語とことわざの基本的な違い

四字熟語: 4つの漢字で構成された慣用的な表現(idiom)。多くは中国の故事成語に由来し、抽象的な概念を簡潔に表す。
ことわざ:昔から言い伝えられてきた教訓・戒め・比喩表現(saying / proverb)。一般的な生活経験をもとにした知恵が含まれる。

四字熟語は“形式”(四文字の漢字)に特徴があり、ことわざは“内容”(教訓や風刺)に重点があるという違いがあります。

ことわざの英語表現:saying と proverb の違い

ことわざを英語にする場合、主に以下の2つの単語を使います。

saying
→ 世代を超えて伝えられてきた言い習わし・一般的な言い回し
proverb
→ 教訓・アドバイス・警告などの要素を含む短い文章

どちらを使うべきかは、その「ことわざ」の性質によって異なります。

例:
「急がば回れ」→ 教訓性が強い → proverb
「猫の手も借りたい」→ 慣用的表現 → saying

翻訳ポイント:ことわざにはそのまま英語に存在する類似表現がある場合も多いため、直訳よりも意味が一致する英語のproverbを探すアプローチが自然です。

人気の四字熟語の英訳11選

ここからは「明日から使える四字熟語」として、有名な四字熟語を理解してもらえるように翻訳した翻訳文と一緒にご紹介いたします。特に外国人観光客をお客様とする方には、覚えておくと色々と便利なこともあります。ご紹介した以外にも四字熟語の翻訳はたくさんありますので、ぜひ調べてみて下さい。

起死回生」=崩壊や敗北等の危機に直面した状態を、一気に良い方向に立て直すこと
epic recovery」「the kiss of life

一石二鳥」=1つの行為から2つの利益をえること
killing two birds with one stone

十人十色」=好み・考え・性格等が、人によってそれぞれ違うこと
So many men, so many minds

一期一会」=一生に一度だけの機会、生涯に一度限りであること
treasure every meeting, for it will never recur

花鳥風月」=自然界の美しい景色、風流なこと
the beauties of nature

一日一善(いちにちいちぜん)」=毎日ひとつ、良い行いをするよう心がけること
one good deed a day

誠心誠意(せいしんせい)」=うそ偽りなく、まごころを込めて物事に取り組むこと
wholeheartedly、devotedly、faithfully

森羅万象(しんらばんしょう)」=この世に存在するあらゆるもの・現象すべて
all (the whole of) creation、the universe、all nature

明鏡止水(めいきょうしすい)」=邪念のない落ち着いた静かな心境
a mind as serene as a polished mirror (as still water) 、a mind undisturbed by evil thoughts

不撓不屈(ふとうふくつ)」=どんな困難にもくじけず、強い意志で立ち向かうこと
unflagging

一蓮托生」(いちれんたくしょう)=結果の良し悪しに関わらず、行動・運命をともにすること
Be in the same boar, share

意外に知ってる?外国人にとっての四字熟語

「日本が好き」「日本の文化に興味がある」といった外国人は四字熟語も知っていることが多いようです。どのような意味で四字熟語を捉え、理解しているのでしょうか。詳しくご紹介いたします。

四字熟語を日本文化の1つとして理解している

近年ではインターネット等の普及により日本の文化や伝統等についての関心が高まり、海外でも四字熟語のことが知られています。ただし「意味は知らず、言葉の並びのみ知っている」という外国人が多いようです。
外国人の目線では「神社」や「着物」と同じく、日本文化のカテゴリーの1つとして見られています。

武道を習っているため四字熟語を知っている

外国人が柔道や空手、剣道、合気道等の武道に興味を持ち、習っていると知っている確率が上がる傾向にあります。
というのも、日本の礼儀や文化、心の持ちようを理解する際、四字熟語にも触れる機会が多いためです。
「切磋琢磨」「堅忍不抜」等武道に通じる言葉も多く、意味をしっかり理解している外国人もいます。

「四字熟語見た目がかっこいい」と知っている

日本人には理解しづらい面がありますが、漢字が4つ並んだ見た目に「格好良さ」を感じて知っているという外国人もいます。
日本人が英語等の外国語をTシャツ等にプリントし、ファッションの一部にしているのと、感覚はかなり似ているといっていいでしょう。
簡単に日本の文化を取り入れられるため、観光地でも四字熟語をプリントしたTシャツ等を、外国人観光客に販売している店舗も多くあります。

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