翻訳コラム
2022.01.05
書籍翻訳サービスとは?翻訳会社の選び方と依頼時のポイントを解説
書籍翻訳サービスとは、書籍を別の言語へ翻訳し、海外出版や多言語展開を支援するサービスです。海外での出版や販売を目的に書籍を翻訳する場合は、書籍翻訳の実績が豊富な翻訳会社へ依頼することをおすすめします。
書籍翻訳では、原文の意味だけでなく、著者の意図や文体、作品の世界観を読者へ自然に伝えることが重要です。そのため、翻訳会社を選ぶ際は、書籍のジャンルに応じた翻訳実績や品質管理体制を確認し、依頼時には対象読者や出版予定の国・地域などを共有することが大切です。
本記事では、書籍翻訳サービスの概要や対応できる書籍のジャンル、翻訳会社の選び方や依頼時のポイント、料金相場、依頼の流れについてわかりやすく解説します。
Index
書籍翻訳サービスとは
書籍翻訳サービスとは、外国語で書かれた書籍を日本語へ翻訳したり、日本語で書かれた書籍を外国語へ翻訳したりするサービスです。海外書籍を日本国内で出版する場合だけでなく、日本の書籍を海外で出版・販売する場合にも利用されます。
対象となるのは、紙で出版される書籍に限りません。翻訳会社によっては、電子書籍、デジタル教材、企業出版物、観光ガイド、研究書などの翻訳にも対応しています。
書籍翻訳では、原文に書かれている単語や文章を別の言語へ置き換えるだけでは十分ではありません。著者が伝えたい内容や文章の雰囲気、登場人物の個性、作品の世界観などを理解し、翻訳後の言語でも読者に自然に伝わる文章へ仕上げる必要があります。
たとえば、小説では台詞や比喩を含む表現力、専門書では専門用語や内容に関する知識、絵本では子どもの年齢に合った言葉選びが求められます。そのため、書籍のジャンルや対象読者に適した翻訳者が担当することが重要です。
また、書籍として出版するには、翻訳後の校正や表記統一、図表・キャプションの翻訳、レイアウトの調整などが必要になる場合があります。翻訳会社によっては、翻訳だけでなく、ネイティブチェックやDTP・組版まで一括して依頼できます。
書籍翻訳サービスで対応できる主なジャンル
書籍翻訳サービスでは、小説や絵本だけでなく、ビジネス書、実用書、専門書、学術書、技術書など、さまざまな書籍を依頼できます。
ただし、書籍のジャンルによって、翻訳者に求められる専門知識や文章表現は異なります。依頼予定の書籍と同じ分野に対応できる翻訳会社かどうかを事前に確認しましょう。
| 書籍のジャンル | 主な書籍 | 翻訳で重視するポイント |
|---|---|---|
| ノンフィクション・ビジネス書 | 経営書、自己啓発書、観光ガイド | 正確性、読みやすさ、用語統一 |
| 小説・フィクション | 文芸、ミステリー、SF、ファンタジー | 文体、世界観、登場人物の口調 |
| 専門書・学術書 | 医療、法律、工業、IT、研究書 | 専門知識、用語、引用・参考文献 |
ノンフィクション・ビジネス書
ノンフィクションには、ビジネス書、自己啓発書、実用書、経済関連書、サイエンス関連書、観光ガイドなどが含まれます。
ノンフィクションの翻訳では、原文の内容を正確に伝えながら、読者が理解しやすい文章へ整えることが重要です。特にビジネス書や実用書では、直訳調の硬い文章になると内容が伝わりにくくなるため、専門用語の正確性と読みやすさの両方が求められます。
数値、統計、固有名詞、参考文献などが含まれる場合は、翻訳だけでなく事実関係や表記の確認も必要です。
小説・フィクション
フィクションには、文芸書、ミステリー、SF、ファンタジー、恋愛小説、絵本、児童文学などが含まれます。
小説の翻訳では、文章の意味を正しく伝えるだけでなく、作品の雰囲気、登場人物の口調、場面ごとの緊張感や感情などを再現する必要があります。
比喩やユーモア、言葉遊び、文化的な背景を含む表現は、そのまま直訳すると読者に意味が伝わらない場合があります。そのため、原文の意図を損なわない範囲で、対象言語の読者に伝わる表現へ調整する力が求められます。
専門書・学術書・技術書
専門書、学術書、技術書には、医療・医薬、工業・製造、IT、法律、金融、建築、教育など、特定分野の知識を扱う書籍が含まれます。
これらの書籍では、文章表現の自然さだけでなく、専門用語や技術的な内容を正確に理解して翻訳する能力が欠かせません。
同じ用語でも分野によって意味が異なる場合があるため、対象分野に精通した翻訳者を選定し、用語集や参考資料を共有しながら翻訳を進める必要があります。また、引用、注釈、参考文献、図表などの表記方法も確認することが重要です。
FUKUDAIでは、工業・製造、研究・教育、医療・製薬・バイオ、IT・情報通信、広告・出版など、複数分野の翻訳サービスが用意されています。
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書籍翻訳会社の選び方と依頼時のポイント

書籍翻訳では、原文の意味を正確に訳すだけでなく、著者の意図や文体、作品の世界観を対象読者へ適切に伝えることが求められます。
そのため、翻訳会社へ依頼する際は、料金や納期だけでなく、書籍翻訳の実績、翻訳者の専門性、表現力、品質管理体制なども確認することが重要です。
また、対象読者や出版する国・地域、固有名詞の表記などを依頼前に共有しておくことで、完成後の認識違いや修正を減らせます。
ここでは、書籍翻訳会社を選ぶ際のポイントと、依頼時に確認しておきたい事項を解説します。
書籍翻訳の実績があるか確認する
書籍翻訳では、一般的な文書翻訳とは異なり、長い文章を通して表現や用語を統一する必要があります。そのため、書籍や出版物の翻訳実績がある会社を選ぶことが重要です。
同じ書籍翻訳でも、小説、ビジネス書、専門書、児童書では、求められる知識や表現力が異なります。依頼予定の書籍と同じ、または近いジャンルの実績があるかを確認しましょう。
また、日本語から外国語への翻訳と、外国語から日本語への翻訳のどちらに対応しているかも確認が必要です。
書籍のジャンルに適した翻訳者が担当するか確認する
書籍のジャンルによって、翻訳者に必要な能力は異なります。
小説や文芸作品では、作品の世界観や登場人物の口調、文章のリズムを再現する表現力が求められます。一方、医療書や法律書、技術書などでは、専門用語や内容を正確に理解できる知識が必要です。
翻訳会社を選ぶ際は、依頼する分野に詳しい翻訳者を選定できる体制があるかを確認しましょう。
著者の意図や文体を再現できるか確認する
書籍翻訳では、言葉を正確に置き換えるだけでなく、著者が書籍を通して伝えたい内容をくみ取り、読者へ自然に伝わる表現に仕上げる必要があります。
ノンフィクション・フィクションを問わず、書籍には著者の考えや意図、文章の雰囲気が込められています。直訳に偏ると、原文の意味は伝わっても、作品の魅力や読みやすさが失われる可能性があります。
そのため、翻訳の正確性だけでなく、著者の意図や文体、作品の世界観を再現できる翻訳者が担当するか確認することが重要です。必要に応じて、過去の翻訳例や試訳を確認する方法もあります。
対象読者を翻訳会社と共有する
書籍翻訳では、誰が読む書籍なのかによって、使用する語彙や文章の難易度、説明の方法が変わります。
例えば、同じ内容でも、児童向けと成人向けでは適切な言葉遣いが異なります。また、一般読者向けのビジネス書と、専門家向けの学術書では、専門用語の扱いや説明の深さも変わります。
依頼時には、次のような対象読者の情報を翻訳会社へ共有しましょう。
- 対象年齢
- 居住する国・地域
- 専門知識の有無
- 一般読者向けか専門家向けか
- 書籍を読む目的
元の文章にある「人種や性別」を中心とした分類は、書籍翻訳の依頼条件としては範囲が曖昧です。そのため、実務で共有しやすい対象年齢、地域、専門知識などへ置き換えるのが適切です。
出版する国・地域の言語に対応できるか確認する
同じ言語でも、出版する国や地域によって、スペル、語彙、表現、表記方法が異なる場合があります。
例えば、アメリカ英語とイギリス英語では、一部のスペルや語彙、表現が異なります。また、中国語では、中国本土などで使われる簡体字と、台湾や香港などで使われる繁体字があります。
そのため、依頼時には「何語へ翻訳するか」だけでなく、どの国・地域で出版・販売するのかも共有する必要があります。
元の文章にある「文法や表現の意味まで全く違う」という説明は言い切りが強いため、次のような表現に修正します。
同じ言語でも、国や地域によってスペル、語彙、一部の表現や表記方法が異なります。
校正・ネイティブチェック体制を確認する
書籍は文章量が多いため、翻訳者一人の確認だけでは、誤訳や訳抜け、表記揺れを見落とす可能性があります。
翻訳後に別の担当者が校正を行うか、外国語へ翻訳する場合にネイティブチェックを実施するかを確認しましょう。
主な確認項目は次のとおりです。
- 誤訳や訳抜けの確認
- 文法やスペルの確認
- 表記揺れの修正
- 文章の自然さの確認
- 用語や固有名詞の統一
見積もりに校正やネイティブチェックが含まれているかも確認が必要です。
固有名詞や専門用語の管理方法を確認する
書籍には、人名、地名、企業名、商品名などの固有名詞が数多く登場する場合があります。
固有名詞の読み方やスペルを誤ると、書籍の内容そのものに誤りが生じる可能性があります。また、一度誤った表記を採用すると、書籍全体に同じ誤りが繰り返されるおそれがあります。
そのため、公式サイトや参考資料をもとに固有名詞の正式表記を確認し、書籍全体で統一することが重要です。
専門書の場合は、固有名詞だけでなく専門用語の訳語も統一する必要があります。用語集やスタイルガイドを作成し、翻訳者・校正者間で共有する体制があるか確認しましょう。
DTP・組版まで対応できるか確認する
書籍を翻訳すると、原文と訳文で文字数や文章の長さが変わります。そのため、翻訳後にページ数、改行位置、図表、目次、キャプションなどのレイアウト調整が必要になることがあります。
翻訳会社がDTP・組版まで対応していれば、翻訳とレイアウト調整を別々の会社へ依頼する手間を減らせます。
次のような対応範囲を確認しましょう。
- 印刷用データの作成
- InDesignなどの元データへの反映
- 図表・画像内の文字の翻訳
- 目次や索引の調整
- 電子書籍用データへの対応
見積もりに含まれる作業範囲を確認する
見積もりを比較する際は、総額だけでなく、どの工程まで料金に含まれているかを確認することが重要です。
翻訳料金が安く見えても、校正、ネイティブチェック、DTP、修正対応などが別料金になっている場合があります。
特に、以下の項目を確認しましょう。
- 翻訳対象の範囲
- 校正・ネイティブチェックの有無
- DTP・組版の有無
- 修正可能な回数と範囲
- 納品形式
- 希望納期への対応
- 追加料金が発生する条件
書籍翻訳サービスの料金相場
書籍翻訳サービスの料金は、翻訳する言語や文字数、書籍のジャンル、専門性、希望する納期などによって異なります。そのため、一律の料金ではなく、原稿の内容や作業範囲を確認したうえで見積もりを作成する翻訳会社が一般的です。
また、翻訳のみを依頼する場合と、校正・ネイティブチェック、DTP・組版まで依頼する場合では費用が変わることがあります。適切な見積もりを取得するためにも、依頼内容をできるだけ具体的に伝えることが大切です。
書籍翻訳サービスの料金を左右する主な要素
書籍翻訳サービスの料金は、主に次のような要素によって決まります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 翻訳する言語 | 英語、中国語、韓国語など、言語によって料金や対応できる翻訳者が異なります。 |
| 原稿の文字数・ページ数 | 翻訳するボリュームが多いほど作業時間が増え、費用も高くなります。 |
| 書籍のジャンル | ビジネス書、小説、専門書など、専門性や表現の難易度によって料金が変動する場合があります。 |
| 専門知識の有無 | 医療、法律、工学など、高度な専門知識を要する分野は、専門翻訳者が担当するため費用が変わることがあります。 |
| 校正・ネイティブチェック | 翻訳後に品質確認やネイティブチェックを行う場合は、追加費用が発生する場合があります。 |
| DTP・組版 | 印刷用データや電子書籍データの作成、レイアウト調整などを依頼する場合は別途費用が必要になることがあります。 |
見積もりを依頼する際に準備しておきたい情報
見積もりをスムーズに進めるためには、以下の情報を事前に整理しておくことをおすすめします。
- 翻訳する原稿データ(Word・PDFなど)
- 翻訳する言語
- 出版・販売予定の国や地域
- 書籍のジャンル(小説、ビジネス書、専門書など)
- 希望納期
- 校正・ネイティブチェックの希望
- DTP・組版の希望
- 希望する納品形式(Word、PDF、InDesignデータなど)
依頼時に必要な情報を共有しておくことで、作業範囲や納期を正確に把握しやすくなり、見積もり後の認識違いを防ぐことにもつながります。
書籍翻訳サービスの料金を比較する際のポイント
複数の翻訳会社へ見積もりを依頼する場合は、総額だけでなく、どこまでの作業が含まれているかも確認しましょう。
例えば、翻訳のみの料金なのか、校正やネイティブチェック、DTP・組版まで含まれているのかによって、費用は大きく異なります。また、修正対応の範囲や納品形式、納期などもあわせて確認することで、自社の希望に合った翻訳会社を選びやすくなります。
書籍翻訳サービスでよくある質問
ここでは書籍翻訳サービスでよくある質問をご紹介します。
書籍の一部だけ翻訳を依頼できますか?
はい、一部のみの翻訳にも対応しております。章単位や特定のページのみなど、ご希望の範囲に合わせて対応可能です。翻訳する範囲や目的をお伺いしたうえで、最適なプランをご提案いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
書籍翻訳を依頼する際に準備しておくものはありますか?
お見積もりや翻訳をスムーズに進めるため、原稿データ(Word・PDFなど)、翻訳言語、出版予定の国・地域、希望納期、納品形式などをご用意いただくことをおすすめします。また、用語集や参考資料がございましたら、翻訳品質の向上につながりますので、あわせてご共有ください。
未出版の原稿でも安心して依頼できますか?
はい、ご安心ください。FUKUDAIでは、お客様からお預かりした原稿や資料を適切に管理し、機密保持を徹底しております。未出版の原稿や出版前の企画書なども安心してご相談ください。秘密保持契約(NDA)が必要な場合も、お気軽にご相談ください。
まだ依頼するか決まっていませんが、相談や見積もりだけでも可能ですか?
はい、可能です。翻訳する言語や納期、対応範囲が決まっていない段階でもご相談いただけます。ご要望をヒアリングしたうえで、最適な翻訳方法やお見積もりをご提案いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
改訂版や増補版の書籍翻訳にも対応していますか?
はい、対応しております。改訂版や増補版では、新たに追加された箇所だけでなく、既存の翻訳との表現や用語の統一も重要になります。過去の翻訳データや用語集がございましたら、それらを活用し、一貫性のある翻訳をご提供いたします。
書籍翻訳だけでなく、校正やDTP・組版まで依頼できますか?
はい、翻訳だけでなく、校正・ネイティブチェックやDTP・組版までワンストップで対応しております。翻訳後のレイアウト調整や印刷用データの作成にも対応しておりますので、複数の会社へ依頼する手間を減らし、スムーズな出版をサポートいたします。
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