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2024.05.02

登記簿謄本の翻訳ポイントは?翻訳の見本例も紹介

企業が海外進出する中で子会社や支店を設立する際に、海外の法務局や政府の諸機関、または金融機関等に提出を求められることがあるのが、登記簿謄本等の公的書類です。
また、近年ますます高まるグローバル化に向け、国際的な取引を行う際にも、登記簿謄本の提出が必要なケースもあり、登記簿謄本の需要は高まってきているといえます。
登記簿謄本の翻訳が必要になった場合、どのような点に注意して翻訳を依頼すれば良いのでしょうか。
この記事では、登記簿謄本の翻訳に関する重要なポイントと見本例を紹介します。これを読むことで、正確かつ適切な翻訳を行うための知識を得ることができます。

登記簿謄本とは?

登記簿謄本(copy of corporate registration)とは、家や土地、建物、マンション等、不動産の所有者が誰なのかを証明する目的のために、所有者の氏名や住所、株式、役員、不動産の場所や大きさ、構造、地目等の情報を、過去の履歴も含め法務局の登記簿に記載、登録されたので、一般公開されています。

厳密には法務局で備える登記簿を謄写(複写)した証明書のことを登記簿謄本と呼んでいますが、2022年の段階で登記簿は電子データとして管理されているため、記載された内容を印刷し証明書として発行した「登記事項証明書」と同じ意味で使われています。

登記簿謄本を取得する方法は全部で3通りあり、以下の通りです。

  • 登記所の窓口で申請する
  • 郵送請求する
  • インターネット(オンライン)で申請する

取得方法によって手数料は異なり、手続きの流れや作成が必要なものも異なるため、詳細については法務局のホームページ等で確認して下さい。

登記簿謄本の見本例

登記簿謄本(履歴事項証明書)英語翻訳見本

登記簿謄本の英語翻訳

英語 日本語
①Corporate Registration Number こちらは「法人番号」に相当する英語表記です。あわせて、Corporate Address(所在地) や Company Name(会社名) などの情報が求められる場合もあります。
②Corporate Name こちらは「企業名」または「商号」の英語での表記になります。
③Head Office こちらは「本社の住所」にあたる英語表記です。また、“Headquarters”なども「本社」や「本店」を指す一般的な英語表現として使用されます。
④ Method of Public Notification こちらは「公告方法」を示す英語表現です。官報による掲載を指定する場合には、“To be noticed through official gazettes” といった表現が適しています。
⑤Date of Incorporation こちらは「会社が設立された日付」の英語での記載です。“Date of Company Establishment” などの別の表記が使われることもあります。
⑥Business purposes こちらは「会社の目的」に該当する英語表記です。
⑦Total Number of Authorized Shares こちらは「発行が可能な株式の総数」を示す英語表記です。その他にも “Total Number of Shares Authorized to be Issued” などの表現が一般的に使われます。
⑧Total Number and Class of Issued Share こちらは「発行済み株式の総数並びに種類及び数」を示す英語表記です。
⑨Amount of Capital こちらは「資本金の額」を示す英語表記です。
⑩Provision regarding restriction on share transfer こちらは「株式の譲渡制限に関する規定」を表す英語表記です。その他にも “Provision Relating to Transfer Restriction of Shares” などの表現が使われます。
⑪Items regarding directors こちらは「役員に関する事項」を示す英語表記です。表現としては “Provisions Relating to Directors”  のような言い回しも一般的です。
⑫Items related to registration records こちらは「登記記録に関する事項」の英語表記です。その他にも “ Provisions Relating to Registration Record” などの表現が使われます。
⑬I hereby certify that this is a complete record of all matters in the registry, except for those that have been closed. こちらは「ここに、本書が閉鎖された事項を除く、登記簿に記載されたすべての事項の完全な記録であることを証明します。」の英語表記です。

登記簿謄本を翻訳する際のポイントは?

登記簿謄本を翻訳する際には、押さえておきたいポイントがあります。このポイントを押さえることで、正確かつ高品質な登記簿謄本の翻訳が実現できます。

ここでは、登記簿謄本を翻訳する際の重要なポイントについて、いくつかご紹介いたします。

情報の正確性

登記簿謄本は「公的文書」であり、基本情報の他にも重要な情報が複数含まれています。翻訳者は原文の情報を忠実かつ正確に伝え、意訳を避けて翻訳する必要があります。見出しや項目を正確に把握し、原文のフォーマットに限りなく忠実に従うことが大切です。

専門用語の適切な翻訳

登記簿謄本には法的な専門用語が多く含まれます。翻訳者は関連する法律用語や社会関連、不動産関連等の専門用語を正確に翻訳しなくてはなりません。その際、誤訳を防ぐために複数回のチェックを行いましょう。

一貫性の確保

登記簿謄本は公的な文書であり、書式や文体も重要となります。翻訳者は、登記簿謄本固有の書式・文体を原文に合わせて一貫性を確保しながら翻訳を行う必要があります。具体的には、同じ用語を、一貫して同じ英語にすることが重要となります。

適切な書式と文体の使用

登記簿謄本は公的な文書であり、書式や文体も重要です。翻訳者は、登記簿謄本固有の書式・様式に熟知している必要があります。日本の登記簿謄本の形式を理解し、その構成を維持しなければなりません。

登記簿翻訳に証明書は必要?

登記簿の翻訳には、翻訳証明書が求められるケースがあります。翻訳証明書とは、公文書の翻訳文が原文の内容に忠実であることを証明する書類のことです。特に、登記簿などを外国の公的機関に提出する場合、原本だけでなく、正確に翻訳された内容であることを裏付ける翻訳証明書の添付が必要とされることが多くあります。

下記記事では、翻訳医証明書について詳しく解説しているので是非参考にしてください。
翻訳証明書とは?必要になるケース及び依頼する際の注意点を解説

アポスティーユとは

アポスティーユとは、書類が公的に認証されたものであることを国が証明する制度です。

翻訳証明書はあくまで私文書に該当するため、アポスティーユなどの公証を公証役場で取得することで、「日本の正規の手続きを経た信頼できる書類」として、海外でも正式に認められるようになります。

登記簿謄本の英訳は、高い専門性が必要となります

昨今ビジネスにおいてもグローバル化が進み、本店や支店、子会社を海外に設立させる企業が増えています。その際、会社の登記簿謄本を海外の法務局や政府、金融機関に提出を指定される場合がありますが、日本の登記簿謄本を英語で発行してもらうことは現状不可能なため、自分達で翻訳を行わなくてはなりません。

しかし、登記簿謄本に記載されている内容は、上記でご紹介した通り会社の商号や所在地、本店(法人の名称・事務所)だけではなく、所有権に関する事項や抵当権等の担保の情報、地上権等用益権の情報といった記載もあり、英語力だけではなく法律に関する知識を持っていなければ、適切で正確な翻訳を行うことはできません。

さらに、社内に翻訳可能な人材がいたとしても、公文書の翻訳は「certified translator(認定翻訳者)によってなされること」等、認証の規定を設けている国が多く、基本的にはプロの翻訳会社に依頼をすることが一般的となっています。

トラブル回避のためにも、ぜひ専門性の高い翻訳会社に依頼をするようにして下さい。

登記簿謄本の翻訳に関するよくある質問

Q1:登記簿謄本の翻訳にはどのくらいの時間がかかりますか?

A1:翻訳のボリュームや内容の複雑さによりますが、通常は数日から一週間程度かかります。緊急の場合は、特急料金で対応いたしますので、お気軽にご相談ください。

Q2:登記簿謄本の翻訳を依頼する際に必要な情報は何ですか?

A2:登記簿謄本のコピー、翻訳が必要な言語、納期、用途(例:法務、ビジネス取引など)を明確にお伝えいただく必要があります。

Q3:登記簿謄本の翻訳でよくある誤りは何ですか?

A3:専門用語の誤訳やフォーマットの不一致が一般的な誤りです。これらの誤りを避けるためには、専門知識を持つ翻訳者に依頼し、細心の注意を払って翻訳することが重要です。

Q4:登記簿謄本の翻訳費用はどのくらいですか?

A4:翻訳のボリュームや内容の複雑さによりますが、一般的には1ページあたり数千円から数万円程度です。詳細な見積もりは、お気軽にお問い合わせください。

登記簿謄本の翻訳なら翻訳会社FUKUDAIにお任せ下さい!

弊社FUKUDAIには、厳しい選考基準をクリアした翻訳者が在籍・登録しています。いずれも、修士や博士号を持つ翻訳歴10年以上の専門家です。また、経験豊富なプロジェクトマネージャーが品質を厳格に管理し、校正・校閲の二段階チェックで品質保証を徹底しています。

豊富な経験を持つ信頼の翻訳会社FUKUDAIで、登記簿謄本の他、定款や証明書の翻訳等もまとめてお任せ下さい。

また、登記簿や定款だけではなく、財務諸表や取締役会議事録、株主名簿、委任状、代表者事項証明書といった書類の翻訳も一括で承ります。ご相談はお気軽にお問い合わせ下さい。

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監修者

翻訳会社FUKUDAI 代表取締役

鈴木 宏基

株式会社トーメンや株式会社ロームにて、10年以上にわたり海外営業に従事。その後、翻訳者としての経験を積み、株式会社福大を創業。翻訳事業を立ち上げ、代表取締役に就任。

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