
英語にはさまざまな種類があり、地域によってはニュアンスが微妙に違ったり、場合によっては文法も異なってしまう場合があります。英語を学習する場合には自分はどの国の英語を話しているのか、きちんと理解しておくことが大切です。今回は、英語の代表格である「イギリス英語」と「アメリカ英語」の違いについてどこが違うのかを紹介します。
イギリス英語とアメリカ英語を使う国はどこ?

英語は世界のさまざまな国で使用されていますが、大きくわけて、「イギリス英語」「アメリカ英語」の2つに分類することができます。では、実際はどんな国でイギリス英語・アメリカ英語が話されているのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
イギリス英語
かつてイギリスの植民地下にあった国が中心に、イギリス英語が使われています、
イギリス、オーストラリア、シンガポール、アイルランド、インド、マレーシア、ニュージーランド、香港、南アフリカ、西アフリカなど多くの国で話されています。
アメリカ英語
アメリカ英語は、
アメリカ合衆国、カナダ、フィリピン、プエルトリコなどで話されています。アメリカ英語を使う国の数でいうとそれほど多くはありませんが、使用している人口を確認すると、イギリス英語よりアメリカ英語を話す人口の方が圧倒的に多いのが特徴です。
イギリス英語とアメリカ英語はここが違う! スペルの違い

イギリス英語とアメリカ英語の違いのひとつに、「スペルの違い」があります。同じ意味を持った単語であっても、その綴りが若干異なるものがあるのです。では、実際にどのような点が違うのか、規則性のあるものについて詳しく見ていきましょう。
アメリカ英語で語尾が「er」の場合、イギリス英語では「re」に
- 米center → 英centre
- 米theater → 英theatre
- 米fiber → 英fibre
アメリカ英語で語尾が「ize(yze)」の場合、イギリス英語では「ise(yse)」に
- 米analyze → 英analyse
- 米realize → 英realise
アメリカ英語で「or」がつく場合、イギリス英語では「u」を加えて「our」に
- 米color → 英colour
- 米favorite → 英fovourite
- 米neighbor → 英neighbour
- 米honor → 英honour
イギリス英語で語尾が「oug」の場合、アメリカ英語では「og」になる場合も
- 米analog → 英analogue
- 米dailog → 英dialogue
その他のスペル違い
- 米tier → 英tyer
- 米program → 英programme
イギリス英語とアメリカ英語はここが違う! 単語の違い

イギリス英語とアメリカ英語では同じ意味を表すのに異なる単語を用いることがあります。日常で頻繁に使う単語も多く含まれていることから、アメリカ英語を学習している方がイギリスを旅行すると戸惑うことも多いはずです。ここでは例として、イギリス英語とアメリカ英語における単語の違いについて代表的なものをご紹介していきます。
- お札/米bill → 英note
- 会計/米check → 英bill
- 携帯電話/米cell phone → 英mobile phone
- 駐車場/米parking lot → 英carpark
- タクシー/米cab → 英taxi
- アパート/米apartment → 英flat
- エレベーター/米elevator → 英lift
- ガソリン/米gas(gasoline) → 英petrol
- ゴミ箱/米garbage can → 英dustbin
- ゴミ/米garbage(trash) → 英rubbish
- 地下鉄/米subway → 英tube
- フライドポテト/米French fries → 英chips
- 庭/米yard → 英garden
- 地下1階/米basement floor → 英underground floor
- 1階/米first floor → 英ground floor
- 2階/米second floor → 英 first floor
- クッキー/米cookie → 英biscuit
イギリス英語とアメリカ英語はここが違う! 文法の違い

イギリス英語とアメリカ英語はスペルや単語以外に、文法にも違いがあります。主なものとして以下の2つを覚えておくと良いでしょう。
「have」と「have got」の違いについて
アメリカ英語では「持っている」という意味を表す場合「have」という単語を使いますが、イギリス英語では「have got」となります。
例えば、アメリカ英語で「I have a beautiful post card.(私は美しいポストカードを持っています)」は、イギリス英語では「I have got a beautiful post card.」となります。疑問文の場合、アメリカ英語では「Do you have a pen?」となりますが、イギリス英語では「Have you got a pen?」となります。
軽動詞として使われるtakeとhaveの違い
have とtakeはそれ自体には重要な意味を持たない「軽動詞」として使われることがありますが、アメリカ英語ではtakeが、イギリス英語ではhaveが好まれています。
例えば、「入浴する」はアメリカ英語で「take a bath」ですが、イギリス英語では「have a bath」、「休憩する」はアメリカ英語で「take a break」ですが、イギリス英語では「have a break」となるのが一般的です。
イギリス英語とアメリカ英語はここが違う! 発音の違い

アメリカ英語とイギリス英語は「発音」も大きな違いのひとつです。
ここでは、アメリカ英語発音とイギリス英語発音の大きな3つの違いについて説明します。
・アメリカ英語とイギリス英語の「R」発音の違い
アメリカ英語の場合、巻き舌で「R」の発音をしますが、イギリス英語では発音されないです。
でも例外もあります。care、poreのようにrの後に母音がくる場合は、イギリス英語でも「R」が発音されます。
・アメリカ英語とイギリス英語の「T」発音
アメリカ英語では「T」の発音は「D」に近い音に聞こえますが、イギリス英語ではあまり変化を起こしません。
母音に挟まれた「T」はイギリス英語の方がはっきり発音されます。
・「Can」の発音
アメリカ英語では「キャン」や「キャーン」のように発音されますが、イギリス英語では「カン」と発音されます。
また、イギリス英語は文章が下がり口調で発音される傾向にあり、アメリカ英語は反対に上がり口調という違いも特徴的です。
ぜひその違いを意識して普段からイギリス英語とアメリカ英語を聞き比べてみよう。
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上記のように、イギリス英語とアメリカ英語にはさまざまな違いがあります。全く会話が成立しないということはありませんが、会社のWebサイトを英語に翻訳したり、仕事の取引先で英語を使ったりする場合には、どちらの英語が適切かを事前にリサーチしておくことも大切でしょう。
海外に進出する日本企業や日本へ進出する海外企業は増加しているため、英語でのやりとりも増えてくるではないでしょうか。
英語翻訳(英和翻訳や和英翻訳)についてお困りの際には、ぜひ翻訳会社FUKUDAIまでお気軽にご相談ください。
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